家庭血圧の測り方

家庭血圧はなぜ重要なのでしょう?

doctor血圧は心身の活動にあわせていつも変動しています。一度測って高くても、少し休んで測り直すとかなり低くなることがよくあります。特に病院では緊張して、だれでも普段より高くなることが知られています。活動しているときや、外で緊張したときに血圧が上がっても、特に心配はありません。一時的に高くなってもすぐに恐ろしい合併症がおこることはまずないからです。

しかし、高い状態が何ヶ月、何年と続くと、脳梗塞や心筋梗塞をはじめいろいろな合併症につながることがあります。血圧の治療の目的は、いつ測っても低い状態をめざすことではなく、常に高い状態が続かないようにして、長期的な合併症を予防することなのです。

そのためには、まず普段の平均的な血圧を知ることが重要です。当院では、血圧の高い皆さんにはできるだけご自宅での血圧測定をお願いしています。このデータがないと、たまたま病院での血圧が高いために、お薬を増やさざるを得ないこともあります。また、本当は朝すごく血圧が高いのに、それが見逃されて病気につながることもあります。

できる限り正確に平均的な血圧を知るために、以下の点に注意して家庭血圧を測定してみましょう。


血圧計の選び方

血圧はできるだけ心臓に近いところで測る方が正確です。手首や指などで測ることができるものも増えてきましたが、腕に巻いて測る血圧計がおすすめです。腕式であれば、値段による違いはあまりなく、筒型や全自動でなくてもかまいません。


血圧を測る前に

血圧測定を正確に測定するためには、できれば五分程度、座って呼吸を整えてから測るのがよいとされています。そこまでできなくても、せめて数回ゆっくりと息をして、できるだけ気持ちを落ち着けてから測りましょう。


血圧を測る時間帯

ketuatu血圧は朝に高くなることが多いといわれています。また、夜は逆に低めになることが多いため、できれば朝と夜の二回測定できるとよいでしょう。毎日二回でなくてもかまいません。

朝は目を覚まして活動をはじめる前に測ると一番よいですが、尿意がある場合はトイレをすませて、少し休んでから測りましょう。

夜は寝る準備をして、リラックスした状態で測るとよいでしょう。お酒を飲まれる方も、それが普段の生活であれば、その後に測っていただいてかまいません。


24時間血圧計

ご自宅での血圧を測ってみて、朝夕の変動があまり強い場合は、24時間血圧を測定する機械で、一度変動の様子を確認するとよいでしょう。当院でも施行可能ですので、診察の際にご相談ください。

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